記憶のない彼女は本当に無罪? どんでん返しが止まらない推理パートが熱すぎる

罪と罰、誰が決めて誰が執行するのか…
自身の罪を問われた際、それがどんなに残酷な事実でも、あなたは後悔のない選択をできますか?
「死神探偵少女」は、死神の館という閉鎖された空間に閉じ込められた男女5人によるデスゲームが綴られたアドベンチャーです。
(以前、レビューをした「脱出探偵少女」の続編となっています)
身の回りで起こる不思議な現象を解き明かすネットサークル・怪奇研に属する男女5人に課されたのは、互いを疑い、蹴落とさなければいけない投票ゲーム。
選ばれてしまった一人は永遠に館の中を彷徨わなければいけない…
そんな中、怪奇研の部長である主人公・アーサーはゲーム開始時に記憶喪失に。
しかも、傍には息絶えた怪奇研のメンバーが……
アーサーは本当に『有罪』なのか?
怪奇研メンバーたちに隠された秘密とは!?
黒幕の正体、目的は!?
全てを知っても、胸がすくことのない絶妙なシナリオと、濃厚な推理要素が魅力なゲームとなっています。
↓前作・脱出探偵少女のレビューはこちら↓

Contents
「死神探偵少女」の基本情報
■ジャンル■
探索+推理系アドベンチャーゲーム
■キーワード■
デスゲーム・投票・裁判・推理・探索・疑心暗鬼・謎の組織
■オススメポイント■
- 仲の良いネットサークルメンバー×人間関係が壊れやすい投票系のデスゲームな組み合わせ
(明るめなメンバーとデスゲームのミスマッチっぷり) - 探索・推理ゲーの上級者でもガッツリ遊べる謎解きパート
- 前作関係を含めた細かい伏線の多さ、考察のし甲斐
- 究極の選択と衝撃のラストに、良い意味で憂鬱になる後味感
■ストーリー性について■
記憶喪失の主人公を操作し、サークルメンバーを殺害した犯人を探しつつデスゲームから生き残る常に緊迫したストーリー。
物語を進めると主人公や他メンバーの謎が少しずつ解かれいき、伏線も多し。
前作をプレイしていると中盤~終盤で驚きの連続があり更に楽しめる。
■プレイのしやすさ■
好きなペースで進行可能。章の間に短い動画視聴あり。
また、ヒントと見る場合、広告や動画を見る必要がある。
推理パートが前作より難しく、ヒントを見ても難解な部分が一部あるのがネック。
(総当たりしてもゲームオーバーにはならないので積みにはなりません)
■課金要素■
広告を全て消す課金機能と、本編の前日譚にあたる課金シナリオがあり。
課金シナリオである「はじまりの探偵少女 -Before the Game-」は、あるキャラクターが本編に至るまでを主軸にしたライトな推理ゲーム。
本編とリンクする嬉しい点やコメディ要素が魅力。
「死神探偵少女」ここが面白い!
容疑者最有力候補な絶対絶命的スタートで一気にのめり込める
プレイヤーはネットサークル・怪奇研の部長を務めるアーサー(ペンネーム)を操作して謎を解いていきます。

ゲーム開始数分で、アーサーは見知らぬ建物に監禁され、記憶がない状態に…
しかも目の前には少女の亡骸が!?
(更に室内はアーサーと亡くなった少女だけ)

驚いているのもつかの間、アーサーと同じく拉致された少年少女(後にネットサークルの仲間と判明)が部屋に入って来て修羅場に。
状況が掴めない中、「どう見てもアーサー犯人です、本当にありがとうございます」なスタートから始まるのが非常にインパクト大。

現状を把握しきれていない中、犯人候補にされるモヤモヤを早く何とかしたい!な欲が自然とわきあがり、アプリ起動から一気にやる気が上昇する開幕がとてツボります。
王道的な探索・推理パートが面白過ぎる!
前作の脱出ゲーム要素はないものの、探索・推理パートは健在。
特に推理パート中の謎解きはボリュームアップし、前作より難しくなっているため、難しいミステリー好きさんにはたまりません。

探索は気になったところをタップしたり、仲間と会話したり…
推理は仲間の発する矛盾点を論破しつつ証拠をぶつけていく形式です。
プレイヤーが操作しているアーサーが犯人有力候補となっているため、崖っぷちに立たされながら仲間たちと討論していく展開は、罪悪感が積もりつつも非常に熱め!
何度か謎を解いていくとアーサーに関することや仲間の秘密が解き明かされていくので良い意味で止めるタイミングが掴めないのがにくいところ。
被害者の謎を解きながら疑いたくないメンバーを疑うシナリオの結末が重すぎる…!
本作では主人公・アーサーの他、個性豊かな怪奇研メンバーが犯人候補として登場します。
ネットサークルで元々顔を知らない同士といえど、アーサーを疑いきれなかったり、気の良いところを見せてくれたりと疑うのが心苦しくなります。

人懐っこく可愛い面と、シビアかつサイコなことを笑顔で言う面をあわせ持つ、あやな(上画像左)
ちょっとだけ頼りないけれど、優しく相手を攻めきれない、ゆるふわ少年キリヤ(上画像真ん中)
キツイ性格&大きい体とは裏腹に面倒見がよく、少女漫画シチュ好きにはたまらないお姫様抱っこを某キャラにしてくれるKEI(上画像右)
余談ですが、キリヤのペンネーム由来ってやっぱりネトゲネームにされやすいSAOのキ●トなのかなと勝手に予想
また、ゲーム序盤では殺害された少女・らむねが拉致される前に『何者かから脅迫を受けていた』ことが発覚する上、記憶がなくなる前のアーサーがそれについて協力的なことが描写されます。


らむね脅迫事件の事実、アーサーが事件に協力的だった真意など謎がどんどん分かっていく中で、キャラクターたちの深い闇が語られる流れに。
それを自覚した張本人はどんな選択、答えを出すのか……
結末が少年少女たちには重すぎる内容で、とても心に刺さります。
ラストでは究極の選択も迫られ、緊迫感が途切れずにプレイ可能!
また、メンバーがネットサークル故のペンネーム呼びという点も大きなトリック要素となっているので、こちらにもぜひ注目してほしいです。
追加シナリオ(要課金)はお値段以上で超オススメ!
前作の脱出探偵少女同様、クリア後推奨の追加シナリオも勿論搭載!
アーサーが本作に至るまでの過去ストーリー「はじまりの探偵少女 -Before the Game-」が用意されています。

追加シナリオのメインとなっている生徒会選挙不正問題については、本編で少し話題になっていながらも実はかなり重要なお話なので、死神探偵少女の世界感をもっと知りたい方には必見!
アーサーと某キャラクターが出会った経緯の詳細や、アーサーの穏やかだった日常、怪奇研メンバーとのやりとり、追加シナリオだけの出番ではもったいない濃い登場キャラたちなどなど…見所たくさんです。
推理難易度は本編よりも易しく、ギャグパートもあり、後味も爽やかでほっこり。
しかし、これからアーサーの身に起こるであろう本編のことを考えると何ともいえなくなる部分が絶妙でした。
プレイした感想
製作者である朱鷺裕二さんがブログで「前作の脱出ゲーム要素をなくしたかわりにシナリオを詰め込んだ」と書かれていたのですが、その通りな濃厚なストーリーでした。
誰が悪いってプレイヤー側が無責任に選択できないほどのオチ……!!
前作は謎が残りながらも「俺たちの戦いはこれからだ!」な爽やか感がまざりつつ、続きの気になる終わり方だったのに比べて、今回はどのエンディングも後味に引かれて安易に「クリアした!やったー!」と思えないのが印象的でした。
とあるキャラが不可解な行動をするシーンがあるのですが、それが最後まで伏せられているなど考察のし甲斐があるのも今作ならでは。
(プレイヤーによって解釈が異なるから故に伏せたと解釈しています)
某キャラクターの正体はゲーム中でビックリして欲しいのでネタバレを見ずに進めるのを超絶推奨!
いずれ出る(と管理人が勝手に信じている)完結編では、某キャラクターがどう登場し、物語に終わりを告げるのか…楽しみすぎます。
そういえば、冒頭でKEIが真っ先に死ぬ奴特有のフラグを立てた時はかなりハラハラしました。
実際はテンプレ通りの退場はせず、漢らしい面を多々見せてくれて良かった……
追加シナリオは、アーサーと彼女のクラスメイト・三嶋君のやり取りが普通の学生っぽくとても癒されてお気に入り。
本編とのギャップがたまりませんね。
あと、生徒会長候補二人の考えの違いや周囲を取り巻く環境、それによってもたらす影響などがとても面白い描写と感じました。
犯人の動機とも根深く繋がっていて、本編ほど殺伐していないにも関わらず考えさせられる内容でした。
アーサーと、ある約束をしたキャラや、三嶋君が完結シナリオにちょっとでもいいから出て欲しいなと願わずにはいられません。
インストールはこちら

▼前作の『脱出探偵少女』も熱くオススメ▼
(死神探偵少女との深い関わりが!?また、こちらのゲームは脱出ゲームパートが充実しており、別の意味で楽しめる要素も)
