後戻りができなくとも、愛は貫くべきなのか?

二人の男女がいた。
彼らは互いを想い合っていた。
けれど、好きだからこそ、本気だからこそ、気持ちを交われずにいた。
一度だけのすれ違いがずっと心に残っているから。
「どうしたら、また信じてくれるの?」
「これ以上信じて……また、傷つきたくないんだ」
やがて、平行線上の関係は終焉を告げる。
『最悪』の形で……
■ゲームへのリンク■
※PC・スマホ、どちらからもプレイも可能です※
ノベルゲームコレクション
https://novelgame.jp/games/show/2234
■製作者さまのホームページ■
斎湖 伴仗さまのTwitterアカウント
https://twitter.com/BAAANG_joe
Contents
「デイ・アンド・ナイト」の基本情報
■ジャンル■
些細なすれ違いで結ばれなかった男女の狂気と切なさが混ざり合ったノベルゲーム
- プレイ時間/約1時間
- エンディング/4(2ルート×2エンディング)
■キーワード■
学生・男女・すれ違い・疑心暗鬼・恋愛・ヤンデレ?・救いはないのですか…!?
■オススメポイント■
- とある一件が原因で、関係が捻じれてしまったキャラクター二人の心理描写
- 男性側サイド・女性側サイドの2視点が選択でき、どちらから始めるかによって胸に落ちてくる気持ちが変わる、対なるストーリー
- 全エンディングを回収後、隠しルートが無いか探したくなる後味
■ストーリー性について■
ある一件が原因で、後戻りができなくなった男女の切ない恋愛ストーリー。
後味が悪めなものの、本当にありそうなリアルなシナリオとそれに伴うキャラクターの感情描写が非常に魅力的。
男性サイド・女性サイドと視点の異なるストーリーを選択でき、メイン二人の言動が二重の意味で楽しめる仕様。
■プレイのしやすさ■
最初に男性側・女性側の視点を選択してのスタート。
好きなタイミングでセーブできる上、エンディング分岐となる選択肢が分かりやすいため、シナリオに集中できる。
(選択肢がでるとセーブができないため、出てきそうと思ったタイミングでのセーブを推奨)
「デイ・アンド・ナイト」ここが面白い!
本作は『両想い』なのに、後戻りができず結ばれなかった男女の物語となっています。
好きだからこそ結ばれない…二人の背景事情を知った矢先、更なる絶望を味あわせてくれるストーリー展開が悲しくもオススメどころ。
主人公である、よしあき と あんり。
お互い、好意を抱くようになった、きっかけは些細な気づきから。
そして、関係に徹底的な亀裂が入ったのも些細なすれ違いの重なりから。
対になるような皮肉部分がプレイヤーの胸をえぐってきます。


とある出来事が深く根付き、苦しむ二人が、更に後戻りできない結末を見届けた際には、『好意が時として鎖になること』を存分に堪能できます。
(そして、救いは…救いは無いのですか…!?と、どこに泣きついていいか分からない気持ちに)
後戻りできなくなった原因がリアルで辛い

二人の関係が変わったのはあんりが、よしあきに『あること』をしたのがきっかけ。
悪意は無かったけれど、よしあきは大きく傷付き相手を信じることに恐怖を抱くようになり、あんりは罪悪感に悩まされ日に日に気持ちを病んでいく……と、プレイヤー側も居た堪れなくなる内容。
(本当にこういうケースありそうなリアルさなので、人によってはダメージめちゃくちゃ受けると思います)
もし、自分が同じ立場になったら、好意を曲げることなく維持することができるのか?
と問われると即答できない二人の過去は本ゲームの大きな軸となっています。
ルート選択順によって気持ちが異なる男女の描写が刺さる

ストーリーは、あんり視点・よしあき視点と別れており、プレイヤーが好きな方からプレイ可能。
それぞれの独白や相手の反応を2視点で見ることで、新たな発見・キャラクターへの愛着が抱けるようになります。
あんり視点では、よしあきを想うあまり、ちょっとだけ過激な行動をしてしまう可愛いシーンが堪能できたり、よしあき視点では、彼の優しさとあんりへの生真面目な愛情が分かるなど、双方、独自の展開が楽しめます。

更に、どっちから始めたかによって後に分かる結末や真相部分に対する気持ちが変わる構成になっているのも魅力。
あんり・よしあき、どちらからやるかは、ぜひ悩んで決めてみてください。
(クリア後に記憶を消して別の順番でやりたくなるやつです)
プレイした感想
エンディングを全て見終えた後、ガチで隠し(救い)ルートがあるのではとスタート画面やルート選択画面を探しまくりました…そんな気持ちになるゲームです。
よしあきもあんりも悪人でなく、好意があるからこその悲しさ……
たった1回の過ち。
けれど、それがお互いの心に大きな傷と疑う気持ちを残してしまったという、やり直しのできない感が中盤~終盤に胸にじわじわと浸透しながらプレイできるのがとても大好きです。
あんりがやってしまった例の件は、実際にありそうなリアルさがより刺さりました。
結末に至ってしまった原因はお互いがお互いを「本当に好きだから」だと思うと、人を好きになるのは、場合によっては呪いにもなってしまうんだなと思わずにはいられません。
加えて、周囲の環境がいかに愛に影響を及ぼしてしまうかも。
もし、ちょっとでも例の事件がマイルドになれば、二人は両想いで仲睦まじいカップルとして青春を謳歌できたのかな…と考えると涙腺が緩みまくります。
後半のあんりは、プレイヤーさんによってはヤンデレ?感を生じるかもですが、様々な感情が重なった故の行動かつ、しっかり行動に起こしてしまった理由付けもあるので、ヤンデレと一言で評してはいけない個性を感じたので、実際のプレイでぜひ、見て欲しいシーンです。
(前半の某シーンはヤンデレというより、恋する女の子あるある感の方が個人的に色濃かった)
※以下、ネタバレありの話をしていますのでご注意※
ネタバレありの雑談
よりあき・あんり、どっちが悪いのかなと思うと、きっかけを作ってしまったあんり(最後のグサる場面も基本的によしあきが加害者になるパターンがないのも加えて)なのかな?と感じつつも
あんりが、狂ってしまったのは罪悪感がしっかりあったからで、よしあきに対する好意が本物だったからこそなんですよね。
そして、やり直しができないのを、よしあきよりも心のどこかでは分かっていたからこそラストは更にやり直しができない行動に走ってしまったと感じました。
もし、過去に偽の告白(罰ゲーム)を断ったら最悪、あんりが女子グループから外されたり、虐めのターゲットにされてる可能性もありますし、あの年齢で愛を貫けと言われても酷ですし、更によしあきを諦めろというのも酷という…
なので個人的には、あんりを過度に責めたくない心情だったりします。
女子グル―プってああいう雰囲気、リアルにもあるし……
でも、よしあきは自分目線だと普通にかっこいいので、罰ゲーム対象にされるのはちょっと解せぬ案件だったり。
そういえば、よしあきルート後半で『強制救済ゲームシャングリラ』に登場した八木が相談役として出てきてビックリしました。

ストレートな解決方法は言わないけれど、決して友人・相手(あんり)を批判せず、ひたすら聞き手になるのが八木の優しさだよなあ…としんみり。
(ちゃんと、あんりのことを『さん付け』なのがポイント高い!好き!!!)
そして、電話後、よしあきの件を知るであろう八木の心情を考えると辛い…
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